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それは 北陸のある穏やかな内湾に面した街での出来事。
ときは 23年前。
4月8日に出産予定日を迎えた臨月妊婦の話。

その日は 桜も咲き始め 人々の気持ちも浮かれ出し
妊婦の父親も 自転車とぶつかり(車で) 
怪我をしたとかしないとか 家庭内がいざこざしていた。
昼間なんともなかった天気が夕方になると空が暗くなり
横殴りの雨と 雷まで鳴る始末。
その雷雨に煽られたかのように 
夕方過ぎに 陣痛らしきものが。
夜も更けると 陣痛の波が近くなり 病院へ。
歩いて 5分もかからない距離でも
横殴りの雨と雷で 仕方なく 妹に車で送ってもらう。
ときは 4月8日午後11時前のこと。

どうにかこうにか 病院に着くと 
夜中にもかかわらず 産科病棟が騒がしい。
陣痛の波に耐えながら 辺りを見回せば
制服の警察官や私服の刑事さんがいる。
どうやら、産科病棟で盗難があったようだ。
当直の看護師さんや助産師さんも慌しく動き回っている。
陣痛で苦しんでいる妊婦のことは目に入らぬ様子だ。
受付で声をかけると
「あんた、ちっとも痛そうじゃないし まだ産まれんわ。
 家、近いんやから、一回帰ったら?」
と言われる始末。
どんなに苦しくても、痛くても 
他人にそれを見せたくない性格が災いしたみたいだ。
「ほんま、出かかってるし、診てください!」
頼み込んで、漸く診てくれた助産師さんの言葉。
「あら〜 子宮口全開で 頭見えとるやんか!
 なんで もっと早く来んかったんや!」

   さっきは 帰れって言ったのに…(´・ω・`)

叱られながら、病室に荷物だけ置いて 準備もそこそこ
ちゃんとした検査もできずに、歩いて分娩室へ。
時間は 11時半をとっくに過ぎ、日付が変わる頃だった。

翌4月9日0時12分に 男児誕生。49,5cm 3010g

当然、医者は間に合わず。
ふたりの助産師さんがとりあげてくれた。
出血少なく、自然分娩、大安産だったらしい。

   めっちゃ 痛かったわ…(´Α`)

そして、出産翌日4月10日。
病院のすぐ近くの喫茶店が全焼した。
風の強い日で 病院の建物一部が類焼…orz

23年前の出来事。脚色なし。


今日の空
困難に挫けそうになる日もあるさ

負けるが勝ちで やり過ごそうよ